はじめに
プロフィール写真は、その人物を物語るものです。
近年では、SNSが普及し、「顔出し」をする人も増えてきました。FacebookやTwitterなどで、その人の名前を検索するとアカウントとともにプロフィール写真が出てくることも珍しくありません。
タップルやtinderなどのマッチングアプリでは、顔写真を掲載することで、ファーストコンタクトが始まります。写真が持つ雰囲気はそのまま個人の印象を決めると言っても過言ではありません。
言い方を変えると、印象良く写った写真はあなたの強力な武器になります。それは仕事や恋愛がうまくいく強力な”セルフ・ブランディング”のツールとして活用できるということです。
今回は、少しでも印象を良くするためのテクニックをご紹介します。
用途をはっきりさせて写真にストーリーを込める
プロフィール写真を撮影する際は、何も考えずに撮影するとぼんやりした印象になりがちです。
しかし、プロフィール写真や顔写真はあいさつと同じようなものです。
それを見る人に、実際に会っているような感覚を与える必要があります。その人となりを感じさせる顔写真は、添えられてある紹介文や経歴を引き立てる役割も持っており、それがあることによって、SNSのプロフィールは、単なる職務経験、スキル、専門分野のリストではなくなります。
その人となり…と考えると難しくなりますが、要はその人が見せたいイメージを表現するということ。プロフィール写真は、その他の証明写真と異なり、背景や撮影の仕方に制約はありません。
柔らかい感じを出したいのか、それともかっちりとした感じにしたいのか。スーツ姿なのかカジュアルな格好なのか。自分という人物を、写真で語ることができます。
それを見た人が、「この人はこういう人なんだな」と人物像に思いを馳せることができる1枚が、プロフィール写真としてはふさわしいといえます。
プロフィール写真のテクニック その1 ライティングを工夫しよう
さて、自分をどのように見せるのかが決まったら、実際に撮影を進めます。プロにおまかせするのがベストですが、もし、自分で撮影をする場合はどのようにしたら良いのでしょうか?
まず、もっとも気を使うべきはライティングです。
ライティングは、写真写りを大きく左右します。写真のライティングといえば、真っ先に「逆光にならないか」「暗すぎたりしないか」と気にする人もいますが、プロフィール写真の場合は、「陰影」を最も重視します。光を使うことで明暗を付けて、より印象的な1枚に仕上げていくわけです。
屋内撮影なら、「曇った日の窓のそば」がベスト!
写真を撮影する際、人物の顔が暗くならないよう真正面から光を当てよう…というのも間違いではありませんが、あまりに真正面すぎると陰影のないのっぺりとした印象になってしまいます。また、室内が暗いとフラッシュがたかれたりして顔だけ真っ白になってしまうことも!
プロが撮影する場合は、同じ屋内でもさまざまなライトやストロボを活用して、効果的に陰影を作りだしますが、プロに頼らない場合はどのようにしたら良いのでしょうか?
答えは、「曇った日に窓のそばで撮る」です。
雲は太陽光を拡散させます。そのため、均一な光が得られやすく、撮影に好都合です。屋内にいる場合は、雲によって拡散した光が届く窓の隣や、窓の上に屋根があり、強い太陽光が遮られている場所を選びましょう。そうすると、被写体に美しく、やわらかく、均一な光を当てることができます。
また、窓のそばで撮影するメリットとして、光の当たり方を調整しやすいということがあります。
人物に正面から光を当てると陰影がなくなると書きましたが、これがサイドから当てるとどうでしょう。明るい部分と暗い部分が発生し、人物を立体的に見せてくれます。
さらに、窓からの距離を調整すれば、光の強さもコントロールできます。窓に顔を近づけるほど陰影が濃くなり、力強い印象に。逆に窓から顔を離すほど陰影が柔らかくなって、優しい印象になります。窓の方に顔を向けるほど光の当たる面積が大きくなって、ハイライトが強くなります。
撮影したい雰囲気に合わせてお好みで調整ができるので、ぜひ活用してみてください。
屋外撮影なら、光の強い時間帯を避ける
屋外で撮影する場合も、曇の日がベストですが、極端に暗い天気や時間帯を除き、そこまで気にする必要はありません。日中に屋外で撮影すると概ねうまくいきます。
ただし、屋外には屋外ならではの変動しやすい要素があるため、予期しない問題が発生することもあります。
日中の明るい太陽が頭上にある場合は、被写体を日陰に移動させます。頭上の光は顔に鋭い影を作ってしまいます。陰影が付きすぎると、あとから修正することが難しい場合があるからです。
プロフィール写真のテクニック その2 ボケ味を活用しよう
人物に焦点を当てることはもちろん大事ですが、その人物が置かれたシチュエーションもプロフィール写真に込めることができるとより深みのある1枚に仕上がります。
その際に活用したいのは、奥行きです。奥行きは、写真のボケ味を活用することで表現できます。
プロフィール写真を撮影する際に、壁を背にして撮影することはよくあると思います。ただ、その際にあまりに壁が近すぎると背景と人物が馴染みやすく、人物の輪郭がはっきりしないことがあります。
できればある程度壁から距離をとって、自然なボケ味が得られるようにしましょう。
またボケ味の中に、さまざまな背景を入れ込むこともできます。本棚やオフィス、青空や緑の木々など、求めるイメージに応じて背景を設定しましょう。
適正なボケ味を得るには、レンズの焦点距離や被写界深度を意識する必要があります。カメラの知識がある人であれば、必要な道具を使うことで味わいのあるプロフィール写真を取ることも可能です。
一般に、良いとされるのは、焦点距離50mm~85mm程度のレンズを使い、絞り値F2.8くらいの浅い被写界深度での撮影、または最小絞りで撮影することによって、より被写体を強調することができると言われます。
もしカメラの知識がない人であれば、カメラやスマホに備わっているポートレートモードを使うとそれっぽい写真が取れることもありますので、ぜひ活用してみてください。
プロフィール写真のテクニック その3 親しい人に撮ってもらおう
プロフィール写真では、表情も重要なポイントです。
ぐっと口を固く締めて、真面目な表情をするのも一つのパターンですが、多くの人から親しまれるのは、柔らかく自然な表情です。しかし、自然な表情を意識すればするほど、顔がこわばってしまうことはありませんか?
カメラに慣れている人、いわゆるキメ顔がある人は問題ありませんが、多くの人はカメラを向けられると緊張したり、カメラをじっと見つめたり、不自然な笑顔になったりします。
プロのカメラマンが撮影する場合、なるべく自然な表情を残すために、雑談をしたり休憩を挟んだり、さまざまな手段で緊張をほぐしてくれます。撮影相手のいちばん自然な姿、本当の姿を引き出せるのは、カメラマンの経験によるところが多く、プロのテクニックと言えます。
もちろん、我々がそのテクニックを真似しようと思っても一朝一夕にできるものではありません。
ではどうしたら良いか、というと、なるべく親しい人にシャッターを押してもらうことです。シャッターを押さないまでも、カメラの後ろに親しい人がいるとリラックスすることができます。
もし可能であれば、家族や友人にお願いをして、雑談でもしながらシャッターを押してもらいましょう。ひとりの時には出ない魅力的でナチュラルな表情が撮影できるはずです。
もっとよい1枚を残したくなったら…プロにおまかせ!
今回は、プロフィール写真を撮影する場合のテクニックについてご紹介しました。
もし、自分でプロフィール写真を用意することになったら、上記のテクニックを実践する・しないで大きな差が出るはずです。
ただ、もっと素敵な写真が撮りたい、自信の持てるプロフィール写真を撮りたい、と思ったら、そこはプロの出番です。
プロのカメラマンは、上記のテクニックはもちろん、構図や写真の仕上げ方がひと味もふた味も違います。写真は技術と経験がモノを言います。
どこに出しても恥ずかしくない、本当に自分らしい魅力的なプロフィール写真がほしいなら、ぜひ一度プロに相談してみてください。
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